にらレバの編集部は、韮崎出身者を中心に、Uターン者や、Iターン者、二拠点居住者などで構成されたチームです。韮崎の魅力を毎日取材し、発信しています。
2018年7月24日、私が働くNPO法人河原部社に城西高校からインターン3人組がやってきた。
河原部社(かわらべしゃ)とは、このWebサイト「にらレバ」を運営する団体のことであり、韮崎市民交流センターNICORIの地下にある「青少年育成プラザMiacis(ミアキス)」という、中学・高校生のためのフリースペースの運営もしている団体のことである。
今回はスタッフの私(窪田)と西田がインターンの受け入れ担当になり、彼ら3人と濃厚な2日間を過ごしたのだった。
目次
「若者に読んでもらえる記事」を企画しよう!
城西高校メンズ3人組のプロフィールは、以下の通り。
↑よく読んでみて欲しい。
部活はサッカー部&野球部。
夢は自衛隊&消防士(又は保健体育教師)。
筋トレ命。
肉体改造をしている。
TR(=トレーニング)大好き...。
誰もが思った。
”なぜ河原部社にインターンに来たんだろう...?”
(A.公務員コースの場合、施設実習が義務付けられている。らしい。)
そんな3人に河原部社での体験内容が告げられた。
「若者に読んでもらえる記事をつくってほしい(韮崎を絡めてね!)」
「韮崎・・・。」
「メディア・・・。」
実は私たちは”にらレバβ版リリース”に向けて動き出したばかりで、対象となる韮崎出身の若者に読んでもらえる記事というものを試行錯誤していた。ここはタイミング良くインターンに来てくれた若者のアイディア&パワーを拝借しようと思ったのだ。(1,2日目がメディア体験、3日目がMiacis運営体験)
まずはワークシートを記入しながら、普段自分たちがどういうツールで情報を得ているのか、どういう情報だったら見ようと思うのかなどを振り返る。
そして、韮崎市の情報を集めるため、ニコリ1階の情報発信センターへ。ここには様々なパンフレットが置いてあり、韮崎市の見どころを知ることができる。
そして窓口で、良い情報を発見!
レンタサイクルが安い!!!
なんとママチャリ1日200円!電動自転車は600円!
これを使わない手はない。
そしてMiacisに戻り企画再開!
「筋トレと絡めて・・・うをーーーやる気が湧いてきたーーー!!!
]
筋トレ高校生「マッスルチャリ旅」開始
そして2日目の朝8時半。韮崎レンタサイクルの旅がスタート!!!
彼らが考えたこの日のコースは、
ニコリ(スタート)→穂坂自然公園→銀河鉄道展望公園→新府城跡→午頭島公園→わに塚のサクラ→武田八幡宮→韮崎旭温泉→ニコリ(ゴール)
走行距離35.3キロ
韮崎エリアをぐるっとほぼ一周するコース。距離数だけではたいしたことない様に感じるかもしれないが、とにかく坂道が多い。
自転車で行こうとはなかなか思わない、超ストイックコースだ。
出発早々、いきなりこの日一番長い上り坂。
真夏の炎天下の中、自転車を漕ぎ続ける。
そして辿り着いた最初の目的地、『穂坂自然公園』。
園内のふれあいセンターでは、自然資源を生かした体験交流型イベントが行われる。隣接する山林には、全長4Kmの遊歩道が整備され、健康ウォーキングなどの自然豊かな森林の中を気軽に散策することができる。平成28年には、世界のトレイルランナー山本健一先生監修のもと「サンライズヒル穂坂トレイルランニングコース」を開設。
「いや〜坂道やばいっす・・。」
「こんなの初めて・・・」
長距離坂道はさすがの3人にも堪えたようだった。
なんとこの公園には、5kmのトレイルランニング(=山を走るスポーツ)コースが整備されている。この日は予定が盛りだくさんなので諦め、展望エリアまで行ってみることに。
「お、いいベンチがある!とりあえず腕立て3セットいくぞー!!!」
「おー!!!」
(え・・・なんでーー!?)←スタッフ心の声
「ちょっとダッシュ挟みます!そこで待っててください!」
(自転車でヘトヘトになってたんじゃなかったの・・?)←スタッフ心の声
いきなり筋トレへの情熱を目の当たりにし、困惑するスタッフ。
無邪気にヤモリを追いかける3人。
「この公園最高じゃん。エブリデイ来たいわ。」
「今度親に交代で送ってもらって走りに来ようぜ。」
穂坂自然公園の筋トレ環境に、テンションが上がっている3人。
次の目的地を目指します。
「下り道最高〜!」
茅ヶ岳の麓で、眼前に南アルプスを望み、市内を一望できる場所にある公園。暗闇の中を一本の光の帯が上昇していく夜のJR中央線がまるで銀河鉄道のようにみえることからこの名が付けられた。韮崎市は宮沢賢治と親交の厚かった、保阪嘉内の故郷でもある。
「今からあっちの方を回って〜」スタッフ西田が韮崎の地形を説明。
それはさておき・・・
「何だこれはー!!!?」
十字懸垂ベンチ
腹筋ベンチ
背伸ばしベンチ
「ここ筋トレするための公園じゃんっ!!!」
「韮崎市すげー!!!」
彼らが来ることを待っていたかのような筋トレ設備。
ロケーション筋トレに最適!
スタッフもこれは初知り。
宮沢賢治と保阪嘉内の友好関係を証明する写真が。
とりあえず真似てみる。けっこう似てる・・・?
韮崎の文化度の高さと筋トレへのポテンシャルの高さを実感したところで、次の目的地へ。穂坂を下り東京エレクトロン文化ホールの前からまた登り坂が続く。
ようやく辿り着いたのは『新府城跡』。
武田勝頼が築いた戦国時代末期の城郭跡で築城するも、織田勢に攻められわずか68日で勝頼自らが火を放った悲運の城。武田氏を代表する甲州流築城術の集大成となる城である。
実はここも最高の筋トレスポット。順番に階段を猛ダッシュで駆け上がっていく。
「う、うをおおお・・・・」
あまりの辛さに険しくなる表情。
なんとか無事一番上に到着。
「ここって戦いには使われなかったんだよな。昔学校で習ったわ。」
新府城の物語に思いを馳せながら、参道(乙女坂)を通って下へ。
「お母さんありがとう」至福のお弁当タイム
お待ちかねの昼ごはん地点を目指して再出発!
トンネルを抜けて
すごいスピードで坂を下っていく3人。
20号に下りてきて、辿り着いた『午頭島公園』。
午頭島公園樹齢数百年の松約200本の林に、ベンチやあずまやなどがある。対岸に見える七里岩の絶壁に紫ツツジが咲き誇ると、素晴らしい景観が広がる。釣りが楽しめるほか、ドライバーの休憩場所としても人気の場所。
「お昼だお昼だ〜。」
その前に・・・
粉をとかして・・・
蓋を閉めて・・・
シェイクッ!!!
「あ〜〜効く〜〜〜〜〜!!」
「プロテイン、最高っす。」の表情でパチリ。
お母さん、いつも美味しいお弁当をありがとう。
おかげさまでこんなに大きくなりました。
こんなに大きく・・・
「もっと筋肉つけなきゃな〜」
(えーーーーーーー!?)←スタッフ心の声再び
もう十分に感じるが、本人たちによればまだまだだとのこと。
そんなムキムキな彼らも無邪気な高校生。
思いっきり川遊びを楽しむ。
キャッハー!!!
水切りをしてみたり
男のシンクロをしてみたり
砂をかけてみたり
バタ足対決も。
山に囲まれたこのロケーション、最高!
こうして彼らの夏は楽しく過ぎていったのでした。ー完ー
と言いたいところだが、まだまだ彼らには大事な使命が。
思いっきり遊んだ午頭島公園に別れを告げ、再び自転車に跨る。
【午後の部】韮崎の歴史を五感で感じる
向かうはあの有名な『わに塚のサクラ』。
樹齢約320年のエドヒガンザクラという種の一本桜。見頃の時期には、桜のライトアップも行われ、幻想的な夜桜を楽しみに市内外から多くの人が訪れる。
春に来たことがある人は多いかもしれないが、夏に見るのもなかなか新鮮で良い。
しかし辿り着いた彼らは、
「正直、疲れが出てきた・・・」
写真への気力もはやゼロ。
さすがに疲れたか・・・
しかし、これから彼らには最後の難関が待ち構えている。
そう。この武田八幡宮に続く坂道が、この日一番の急な坂道。その角度に思わず息を飲む3人。
足を着かず、なんとか無事にゴール!!!
これはすごい!
なんだか後ろ姿がたくましくなったように感じるのは気のせいか。。
ほら、なんだかオーラを身にまとっているような。。
武田信義の思いを継承し、武田信玄により本殿が再建された神社。当時の建築様式を伝える遺構として国の重要文化財に指定されている。当社には武田氏が織田信長の侵略にあって滅亡を間近としていた頃、勝頼の夫人が切々と戦勝を祈念して奉納したと伝わる願文が収められている。
「こんな立派な神社韮崎にあったんだな」
「甲府の武田神社しか知らなかったなあ」
「うわ!あれ見て!」
「こえー!!!」
武田家の歴史を感じながら鬼瓦を見てヒヤリとし、武田八幡宮をあとに。
最後にやってきたのは今日のご褒美『旭温泉』。
加水・加熱・循環なしの100%源泉の湯。細かい泡が皮膚にまとわりつく炭酸泉の泉質の良さにファンも多く、温泉エッセイスト 高橋一喜氏による[日本一周3016湯](幻冬舎新書)で著者オススメ全国3位として紹介されている。源泉をペットボトルに入れて持ち帰ることもできる。
さっぱりと汗を流して元気回復!
そして旭温泉〜スタート地点のNICORIへ。最後の最後まで自転車で駆け抜けます。
魅力満載のチャリ旅完走「韮崎って色々あるじゃん」
そして無事にゴール!!!
おつかれさまでしたーーーー!!!
「韮崎って色々あるじゃん!」と気付いた彼らが今回発見した「韮崎の一押しポイント」はこちら。
そして彼らはこう言い残していった。
「挑戦者、求む!!!」
そう、甲府の高校生に負けてはいられないのだ。
あなたも彼らに負けないオリジナルサイクリングコースをつくってみてはいかがだろうか。
激安のレンタサイクル(ママチャリ)を乗り回し、韮崎市を爆走してみれば、
彼らのように知らなかったまちの魅力に出会えるかもしれない。
このまちには何もないのではない。
自分たちに楽しむ力が足りないだけなのだ。
彼らの楽しそうな表情を見ていると、そう思えてきた。
さあ、自転車に跨ろう。
見たことのない景色に出逢いにいこう。
レンタサイクル詳細情報
【対象】
・普通自転車(小学生は保護者同伴)
・電動アシスト付き自転車 15歳以上(中学生除く)
【貸出受付/利用時間】
・午前9時〜午後7時まで
※ 時期によって受付時間が早まることがあります
※ 日をまたぐ貸出は行っておりません
【使用料】
・普通自転車 1回につき200円
・電動アシスト付き自転車 1回につき600円
【保証料】※返却時に還付
・普通自転車 1,000円
・電動アシスト付き自転車 2,000円
※本人確認ができるものを提示できない場合 10,000円
【貸出場所/連絡先】
市民交流センターNICORI1F
韮崎市地域情報発信センター内(韮崎駅観光案内所)
電話:0551-23-6886
※普通自転車、電動アシスト付き自転車それぞれ2台ずつご用意しております
※予約は不可です。
※第3月曜日はニコリが休館のため貸出は行っておりません。