にらレバ学生ライター。新潟県出身。山梨県立大学人間福祉学部で、社会福祉士の資格を取るために勉強中。特に地域福祉の分野に興味を持つ。お笑い・歌うこと大好きで、テレビ鑑賞・カラオケが趣味。
2018年に15年ぶりの復活を果たし、すっかり韮崎のシンボルとなった『アメリカヤ』。その複合ビルの一階には、『食事と喫茶ボンシイク』というカフェが入っています。
そこで出迎えてくれるのは、大らかでおしゃべり好きの店主裕二さんと、気さくでにこやかな奥さんの紗千子さんのお二人。
「ボンシイク」は、反対から読むと「クイシンボ=食いしん坊」。裕二さんが昔読んだ絵本に登場する食いしん坊の猫の名前に由来しているそうです。
今回の記事では、そんな食いしん坊、おいしいもの好きが集まる『食事と喫茶ボンシイク』の魅力をご紹介していきます!
ご夫婦のこだわりが詰まった素敵な空間
店前に並んでいる植物に吸い込まれるようにお店の中に入ると、そこには木を基調としたお洒落な空間が。
天井が高く開放感のある店内には、ご夫婦の趣味で買いそろえたインテリア雑貨や、知り合いからいただいたテーブルなど、2人のこだわりと思い出が詰まった雑貨・家具が並んでいます。
飲食店なので清潔感には配慮しつつも、壁や柱などはペンキを塗らず、アメリカヤのリノベーション前の状態をあえて残しています。古いものと新しいものをうまく融合することで、ボンシイク独自の雰囲気を醸し出し、訪れる人に心地よさを与えているのです。
さらに、店内の一角には洋服や雑貨、アクセサリーなどを販売しているコーナーが。これらは、知り合いの作家さんの作品を中心に、お二人が本当に良いと思ったものをセレクトして商品として並べているそうです。
細部までこだわりの詰まった素敵な空間や、販売されている質の高い商品を眺めていると、ついついうっとり。料理が出てくるまでの待ち時間も楽しく過ごすことができます。
小さな驚きを体験!ボンシイクのフードメニュー
店主の裕二さんは、「ぱっとメニュー表を見て料理名は分かるけれども、注文してみるとちょっぴり驚きがあるような料理を提供することを意識している」と言います。
チキンカレーは、口に入れた瞬間はフルーティな甘みが広がりますが、後からしっかりとスパイスも効いてきてクセになるおいしさ。骨付きチキンはほろっと崩れる柔らかさです。
注文後の驚きが一番大きいのはハンバーグ。見た目にもサプライズ性があり、粗挽きのハンバーグをタレのかかったご飯と混ぜてピラフのように食べてもおいしいんです。気になる方は実際にお店に訪れて注文して確かめてみてください。
実際にカスタードプリンを食べてみた
取材時に私がいただいたのは、『カスタードプリン』。周りは固め、中はとろとろでなめらかな舌触り。少し苦めのカラメルとホイップが程よくマッチしてペロリと平らげてしまいました。一緒に飲んだクリームソーダもおいしかったです。
料理が提供される際のもう一つのたのしみは、一つ一つ異なるお洒落なお皿やグラス類。これらは昔から雑貨屋巡りが好きなお二人が、これまで時間をかけて集めてきたものです。
どの料理も、つい何枚も写真を撮りたくなってしまう可愛さ。同じ料理を頼んだとしても、器はそのときの裕二さんのセレクトで出てくるため、どんなお皿で料理が出てくるのかも楽しみの一つですね。
お店が開店するまでのエピソード
裕二さんと紗千子さんは甲府出身。裕二さんは進学のタイミングで、紗千子さんは就職のタイミングで東京に移り住み、二人で暮らしていました。東京で働くようになって数年たったころ、前から思い描いていた“二人でお店を開きたい”という夢を叶えるために山梨に戻ってきました。
お二人はなぜ、数年暮らした東京ではなく、地元山梨でお店を開こうと思ったのでしょうか?
裕二さん
「初めから、お店をやるなら山梨がいいと考えていました。東京はすでにお店が沢山あって、自分たちがやらなくてもいいと思ったんです。それよりも、東京でインプットしたことを、山梨でアウトプットした方がおもしろいのではないかと思いました。また、山梨にいる友達に気軽に食べに来てほしいという想いもあり、戻ってくることを選びました。」
そんないくつもの理由から、山梨でお店となる物件を探していたお二人。そんなときに、アメリカヤがリノベーションして復活することが決まり、そこでカフェをやらないかと声がかかったのだそう。内覧に来てアメリカヤの雰囲気が気に入ったお二人は、すぐにここでお店を開くことを決意しました。
紗千子さん
「甲府出身の私たちは、当時、韮崎のことを何も知らなかったので、良いイメージも悪いイメージもありませんでした。そのため固定概念とらわれずにお店を始められていいなと思ったんです。実際にお店を始めてみたら、ほどよい田舎でアクセスのよさもあり、地元の方のみならず県外の方もいらしていただき思わぬ出会いが多く嬉しい日々です。」
「飲食の形態に留まらず、色々なことに挑戦していきたい」
裕二さん
「夫婦でカフェという形態を選んだのも、色々なことに挑戦したいからなんです。今やっている物販もそうなんですけど、お店で音楽ライブをしたり、洋服や器の展示会をしたり、飲食という形態に留まらないことをしたいという想いがありました。僕たちが多くの人に伝えたいと思う様々な人や物とコラボして、そこに韮崎の人々を巻き込んでいけたらと思っています。」
実際に、器の展示販売や、知人を呼んだ音楽ライブなどは不定期開催で行っているとのこと。どなたでも参加できるそうなので、興味がある方は是非調べて参加してみてください。
さらに、お店を開いてまだ2年。裕二さんは、「地元の常連さんをもっと増やして、地域に根付いたお店にしていきたいです。気軽にカウンター席に座ってくれる人が増えたら嬉しいですね。」と語ってくれました。訪れる際はカウンター席に座って、おしゃべり好きの裕二さんからおもしろいお話を沢山聞き出してみてくださいね。
そんなご夫婦の想いと夢が沢山詰まったボンシイク。美味しいものやお洒落なものに目がないという方は是非訪れて、自分なりの楽しみ方を見つけてみてください。
『食事と喫茶ボンシイク』の基本情報
- 所在地:〒407‐0023 山梨県韮崎市中央町10‐17 アメリカヤ1F
- 営業時間:9:00~17:00(L.O16:00)
- 定休日:火曜日、水曜日 ※その他不定休あり
- 駐車場:あり(お店の隣にある「AMERICAYA GUEST」)
- 問い合わせ:tel 0551‐45‐7397
fax 0551‐45‐7398
mail yuji_oeuf0125@icloud.com - instagram @bonseek__
※ドリンクは一部テイクアウト可