東京と山梨の二拠点生活を始めてもうじき1年が過ぎようとしている。昨年、30歳を迎えるにあたって自分の"暮らし方"を探し始めるようになり、「ちょうどいい暮らし」が自分の求めているテーマなんだと気づいた。
それは言い換えると自分の「心地よい暮らし」なんだと思う。
東京の激しい変化と、山梨のゆったりした変化。
それぞれの心地よさがあるから二拠点生活を始めた。
韮崎の心地よい風景
解放的な時間
午頭島公園から眺める釜無川と七里岩。
韮崎らしさを感じる風景で個人的に一番好きなスポット。
流れ続ける川と、動くことのない大きな岩。
変化し続けるものと、あまり変化のないもの。
その相反する存在が1つのファインダーの中に収まる姿が美しい。
富士山を眺めながら20号線で車を走らせる時間が好きだ。
もともとドライブが好きで、電車の定期券があるのに週に何度か実家の車で大学に通っていた。
おそらく富士山が美しいと感じるのは周りに高い山がなく、山頂が抜けているからだと思う。移動しながら風景を楽しめるのは、東京の地下鉄では味わえない贅沢。
穴山をドライブしていたら不意に見つけたグラウンド。
雪山が見えて、錆びたサッカーゴールがあって、タイヤが転がっていて。どこか親の実家に帰ってきたような感覚を覚えた。
東京では味わうことのできない故郷感。心地よい空気が流れているからこそ、感じることができた瞬間だと思う。
心地よい旅
大旅行・中旅行・小旅行
たまには島にも行きたくなる。
大学生の頃に日本一周をしていた時の出会いから始まった山梨との繋がり。前職も海外旅をした時の出会いから入社した。
旅は感性を豊かにし、自分の中の世界を広げてくれる。僕の好きな旅の本のコピー「退屈なのは、世界か、自分か。」を、今でもふと思い出す。
仕事が休みの日に少し足を伸ばして清里まで。
韮崎と違って標高が高いので雪景色がキレイでテンションが上がる。
自然の中で生かされている。
そう感じる瞬間でもある。
清里といえばROCKのカレー、なんてイメージがある。何度か清里には来ているが、この時に初めて食べてみた。
シンプルに美味しくて、また来たくなる。
なのにめちゃくちゃピントがずれて残念…。
もう一度やり直したいけどやり直せない。だから、ありのままを受け入れる。
この感じがフィルムカメラの良さなんだろうな。
韮崎の中でどこかに行ったりすることも日常における旅。
おそらく毎月通っている富来亭のトンカツが本当に美味しくて、大好き。本当は毎週行きたいくらいの気持ちだけど、年齢もあるので自制していたり。
いつもは友人と行くけど、この時は一人で。
「今日は一人なの?」と声をかけてもらえ、覚えられていたんだという心地よさ。今月も早く行きたい。
心地よい仕事
山梨で始めた仕事
シェアハウスの中にディスプレイを置かせていただき、仕事が捗るようになった。心地よい空間があることも素敵なことだが、心地よい空間も作っていきたい。
これから地方にはITが必要なのに、山梨でITのことをまるっと理解している会社は少ない。そして、IT人材も少ない。
「地方の力になりたい」そんな使命感から去年、韮崎市で『やまなみテクノロジーズ』を設立した。最新のノウハウを知れる東京と2拠点で働いている自分だからこそ、山梨に持ってこれるノウハウがあると信じている。
まだまだ山梨での仕事は始まったばかり。これからITを利用してより山梨を盛り上げていきたい。
やまなみテクノロジーズでインターンをしてくれている山梨の大学生たちと新年会の一コマ。
まだまだ山梨でIT系のインターンは少ない。大学生の頃からITの仕事に携わってほしいと思う。
東京で働くのも楽しいけども、山梨にいるうちは山梨で働く面白さを伝えていきたい。
東京と韮崎と
東京から山梨に移動中の電車からの景色。
山々の間から覗く太陽が眩しい。
地下鉄では気づかない四季折々の風景。
日本を感じるヒトトキ。
東京でお手伝いさせていただいている会社からの景色。渋谷のニュースポット、ミヤシタパークが一望できる。
変化の激しい渋谷。
変化するものと変化しないもの、どちらも美しいものだと思う。
自分の中でも変化していきたいもの、変化しないものをそれぞれ大事にしていきたい。
心地よい暮らし
シェアハウスの魅力
韮崎での拠点であるシェアハウスのリビングは窓がとても大きいから、朝の日差しが心地よい。
思わず二度寝でも三度寝でもしたくなる。
複数人と生活をするからこそ、ちょっとした緊張感みたいなものがある。生涯通してシェアハウスに住むことなんてないと思っていたけど、案外楽しい。
シェアハウスにあるステンドガラス。
東京のマンションに住んでいたら見る機会なんてそうそうない。
デザイン含めて歴史を感じ、太陽の光によって表情が変わるのが好き。
友人たちとの時間
シェアハウスに集まり、みんなで晩御飯を作って食べる時間が心地よい。
この日は「フランス料理食べたいね」ってことで、ポトフやグラタン・ガレット・カナッペなどを。
料理が好きなので作ることは東京での一人暮らしでも楽しい。でも、みんなで食事をすることはもっと楽しい。
高校生の頃に、バイト先の店長に教えてもらった麻雀。今でも麻雀はたまに打つけど、ほとんどオンラインになってしまっている。
たまにこうやって集まってジャラジャラやるのが楽しい。
でも、この日は負けちゃったので悔しい(笑)。
現像を終えて
写ルンですの枚数制限は、普段意識しない思考が働く。だから、いざ撮るってなると何を撮ろうかと迷ってしまう。
飲食店に行って食べたいものがたくさんあるのに、全部は食べれないもどかしさ。
買いたいものがたくさんあるのに、全部は買えないもどかしさ。
そんなもどかしさを重ねながら、今の自分の感性のままシャッターを押した。
きっと、数年後に写ルンですで撮影したら、今回と同じカットもあるだろうし異なるカットも出てくるだろう。
変化するものと、変化しづらいもの。
新しいものと、古くからあるもの。
小さな変化を楽しみながら、韮崎での暮らしを楽しんでいきたい。