韮崎駅前商店街の空きビルをマルっとリノベーション。20代移住者夫婦が仕掛ける、まちなかに“だんらんキッチン”をつくるプロジェクト【参加可能!セルフビルド実践しながら学べます!】

右からまぶさん、むっちゃん、ふみ君
イベント

にらレバ編集部のセルフビルダー西田遙です。

ずっと続けていることのひとつに、暮らしの一部に、セルフビルドがあって(完全に大工である父親の影響)、6歳の時からだからもうかれこれ21年を数えます。

そんな私が今回みなさんにお届けしたいのは、

学生時代から拠点づくりやイベント活動を一緒にやってきた仲間でもあり、もともとセルフビルド能力が高く、それを活かしてなにやら韮崎駅前で企みを始めた、まぶさんファミリーのプロジェクト。

セルフビルド仲間の挑戦

空きビルを1棟リノベーションして、住居民泊シェアキッチンのような多目的な拠点をつくるらしく、これはセルフビルダーとしては放っておくわけにはいかないなと、興味津々で取材してきました。

  • なにをやろうとしているのか
  • なぜやっているのか
  • 物件の探し方
  • どうやって始めたのか(お金の話)

この記事を読むことで、セルフビルドに興味あるなしに関わらず、なにか始めたい人にとって、次なる一歩を踏み出す参考になれば幸いです。

それでは、その模様をどうぞ。

コビルトって?

今回手掛ける物件はこんな感じ

西田
こんにちはー、だいぶ進みました?

まぶ
壁壊したり、天井はがしたり、床抜いたり、水道の先行配管は進んだかなー?

西田
お、電動ウインチ!動力は100V?

(いきなり普通の人は口にもしたことがなさそうなセルフビルドトークが飛び交う)

\マニアック工具紹介!/→吊り上げ、吊り下げが可能な、電動ウインチ!家庭用100V電力で、どこでも作業可能。最大吊揚:100kg、リフト高さ:12m、リフト速さ:10m/min、モーター出力:500W、本体重量:約10.5kg

まぶ
これ最近ゲットしてさ、電動工具なんかも集中的に揃え始めているんだけど、今は素人がセルフビルドするくらいなら本当に十分すぎるくらいのやつが、中国ブランドとかで結構安く売っててすごいよ

西田
ですよね。電動工具って揃えると結構高いですもんね

まぶ
そうそう、だからもっと気軽に電動工具のようなモノや、セルフビルドに必要な知識ノウハウなんかをシェアできる仕組みもいま考えていて…それを“コビルト”と名付けてここをつくる段階からやっていこうと思っているんだよね

思い通りに進まないときもあって、いまは不定期で開催中とのこと

西田
モノもそうですけど、段取りとか構造とかやり方を分かりさえすれば、セルフビルドって格段と早いですよね

むつ
私はたまたま夫(まぶ)がこういうのに詳しかったから、のこぎりの持ち方からなにから基本から教えてもらいながらできるけれど…はやくコビルトもやりたいね!そのためにもまずは改装を終わらせなきゃ

初めてのときは分からないからこそ

西田
改装作業慣れました?

むっちゃんこと、安里睦美さん

むつ
私ね、改装作業は好きじゃない。笑

西田
え?そうなんですか?

むつ
いや、好きじゃないわけじゃないな。好きなんだけど、長期間になるとモチベーション維持が結構大変だなと感じていて。好きじゃないって言ったのは、いまモチベーション下がってる証拠だね。笑

西田
ちょっと意外。Facebookとかで小まめに投稿しているのをみていると、順調そう?だなと勝手に思ってました。結構投稿していますよね?

むつ
私たちも改装を進めていく中で、他の改装している人達の情報によく助けられているから。さっきのコビルトの話にも繋がるけれど、これから始める誰かのためになったらいいなと思って

むつ
どんなことでも初めてのときは分からないし、時間がかかる。でも2回目はきっと違う。3回目はきっともっと違う。こうして悩みながら、いろんなノウハウをためていって。コビルトの仕組みができたとき、そのノウハウが誰かの力になると信じてるんだ。

西田
いい。ほんといい。自分も工具や知識シェアできると思うのでコビルトメンバーズ?できたら参加しますね。軽トラも一台あるといいですね~

まぶ
軽トラ欲しいよね。誰かくれないかな?笑

西田
この取材記事読んだ人から協力者現れたらすごいですね!期待!笑

だんらんキッチンの描く風景

西田
ところで、今回のプロジェクトは、ひとつは“コビルト”で、もうひとつは“だんらんキッチン”ということであってます?

むつ
そう。もともと民泊の事業をやっていた経験があるから、今回も民泊事業はやるんだけど、それと合わせて会社勤めをしながら“コビルト”を主に夫が、私は“だんらんキッチン”をやる予定

ポストカードを作って、周知理解のために配って回ったそう

西田
だんらんキッチンってなんだかいいネーミングですね。どんな風景が作られているイメージですか?

むつ
え~とね…外国の人(民泊の滞在者)と秋山さん(この物件の大家さん)、ふみ君(2歳息子)の友達とお母さんたち、あとは帰りがけの小学生とかが同じ空間にいて、話したり、お茶飲んだり。それとイベントも開催されている感じかな

西田
なるほど~小さな頃から外国の人含めて、いろいろな人と関わり合いがある環境でふみ君が育つと思うとなんだか楽しみですね

はたしてふみ君の純粋な瞳の先にはどんな未来が待っているのでしょうか…!

空きビルと大家さんとの出会い

西田
ちなみにやりたいイベントってもうあります?

むつ
税金の勉強会。

西田
いきなり。笑

むつ
いま年末だからお金の計算とか調整とかが大変で。笑」むつ「あとねー映画、お料理会、大家さんの奥さんの作ってくれる料理がほんとに美味しいから、大家さんの奥さんを囲う会もやりたいなー笑

西田
大家さんの奥さん囲う会面白そう。大家さんとの関係性って大事なところだなと思っていて、特に若者がいきなり貸してください!改装します!いろんな人来る拠点になります!って言ったら普通に怪しまれると思うのですが…その辺りはどうですか?そもそもどうやっていまの物件に辿り着いたのですか?

まぶ
おれたちの場合は、まずは韮崎に移住してきて団地に住む。実際に住みながら歩いて空き家を探したり、だんだんとこの地に知り合いを増やしていくっていうことを大事にしていたかな。その流れで今の大家さんを紹介してもらえたんだよね

むつ
それで説明資料を作って持って行って。そしたら大家さんからは『まかせるよ!』って言われた。何回も。笑 もう私たちは孫とおじいちゃんおばあちゃんみたいな感じ。ふみ君もとっても可愛がってもらっているし、改装している時にご飯を作ってくれたり、イベントにも毎回顔を出してくれていて…ほんとうにいい人!感謝してます。

ガレージセールと称して不要なものを譲渡するイベントや、プレでだんらんイベントを開いた

1人でごはんを作るのって大変…

西田
そもそもなんでだんらんキッチンをつくろうと思ったんですか?

むつ
初めての子育てをなんとかやっていたんだけど、寂しいなって思ったんだ。夫は帰りが夜遅い仕事だから、出勤してからの時間はよく子育て支援センターに行ってた。でもそこも17時で閉館になっちゃうから、それ以降の時間、二人きりでとにかく寂しくて。夕飯を作ろうとしても子どもがすごく泣いちゃってできない。やりたい家事も他にもあるのになかなかできなくて大変で。。

むつ
でも実家に帰った時、楽だなって感じたの。だってご飯を作っている時は子どもをみていてくれるし、家事も分担でやったりできるから。すごい楽だなって。私たちは実家が福島と沖縄で遠いから。それなら地域の中に家族のようなつながりがあったらいいな。つくりたいなと思ったんだよね。

西田
なるほど~自分はまだ子育ての大変さは経験していないのであれですけど、他にもそういった想いを抱いている人っていそうだなって思いました。

むつ
前にイベント的にやってみた時があって。誰かがいれば、ご飯をしっかり作れる。誰かがいれば、ご飯をわいわい食べられる。誰かがいれば、赤ちゃんを一緒にあやしてくれる。誰かがいれば、安心する。誰かがいてくれるだけで、こんなに違うんだ、と改めて気づいた日になって。そういった見える距離感をつくっていきたいなぁ

だんらんキッチンの前身となる“だんらん晩ごはん”企画のとき

なかなか聞けないお金のアレコレ

西田
みんな気になっていると思うんですが、改装とかもろもろのお金って聞いてもいいですか?

まぶ
もちろん。てかおれたちのお金の話聞いたら、自分たちにもできるなってなると思うよ

むつ
そうだよね。改装とか、プロジェクトを始めるってそれだけでお金かかりそう!って思っちゃうと思うんだけど、実際はそんなこともなくて、そういったこともオープンに伝えていきたいよね

西田
まずはどんなことから準備していったんですか?

むつ
私たちは自己資金をそんなにかけられなかったから、まずは市の補助金を一通りチェックしたり、実際に市役所に行って相談してみたり。

でも今回の事業だとネットで見つけた、山梨中銀地方創生基金の起業・創業に対する助成事業の方が自分たちのやろうとしていることと相性がよさそうだったから、これだ!と思って、頑張って事業計画書を書いて、無事採択されたんだよね

まぶ
そのおかげで、175万円補助がもらえたから、自己資金の115万円と合わせてだいたい260万~300万円くらいでオープンするプランを立てているよ

西田
想像しているより安いなって感じる人多いんじゃないですかね

そこにあるものを活かす

まぶ
今回は補助があるからそういうプランだけど、もしなかったとしても、自己資金の 100万円ちょっとでもやっていくつもりでいたよ

むつ
設計図があってそれをつくっていくんじゃなくて、そこにあるものをどう活かすかだと思っていて。その考え方さえ持っていたら、最低限ではお金をかけずにもできるよね。別に死なないなって

西田
そこにあるものをどう活かすか。まさにそうですね。いい言葉もらいました。笑 そのくらいに抑えてなるべく小さく始めたら、回収も早そうですね

まぶ
そうだね2年で回収できるようにしようと思ってるよ

むつ
ぼんやりしないためにも長すぎず短すぎずそのくらいがいいよね

誰かが来ると元気になる

西田
最後に、なにか伝えたいことあります?

むつ
人を欲しています。笑

むつ
別に何をしようと思わなくても来てもいいし、誰かが来るとそれだけで私たちって元気になるよね?

まぶ
そうだね。あと普段は2人だから、他の人の意見も聞きたいし、会話の中で「あ~そうだなー」とか「やっぱりここはこうしよう」みたいなアイディアが浮かんだりするから嬉しい。

むつ
だからいつでも遊びにどうぞ!って感じ。いろんな人とだんらんしたい!

西田
ちなみにオープンはいつ?

むつ
目標は4月かな~すでに12月末の段階ではある程度できている予定だったけれど…

まぶ
遅れてはいるけれど、もっとみんなが関りやすいような体制もつくっていきたいと 思っているから、まずは一回気軽に遊びに来てくれたらと!一緒にコビルトやりましょう

\\直近の参加可能イベント★!//

カベ壊しweek

だんらんキッチンの壁をとにかく壊しまくる4日間!

だれでも参加可能。

改装作業のあとはみんなでお昼ご飯を食べましょう!

日時: 12月25日〜12月28日

場所:だんらんキッチン(〒4070023 山梨県 韮崎市中央町10-27)

お問い合わせは、イベントページまたは、だんらんキッチンのcontactまで。

 

取材を終えて

「にらレバ」というメディアでどのような記事を届けようかと話し合っていた時に、はじめの段階から出ていたのがプロジェクトを取り上げたいということでした。

この記事を読んでくださっているみなさんの中に、きっとなにかをやりたいと、漠然とだったり、妄想段階でも思い描いている人がいるのではなないでしょうか。

身近である「韮崎」をキーワードに、実際に動き出している人の活動を、想いを届けることで、そんな誰かに勇気を与えたり、行動のきっかけになれたらいいな、想いをカタチにするなにかに繋がったらいいなと。そんな想いを込めて書きました。

コビルト&だんらんキッチンの取り組みを手伝うこともできます。にらレバ編集部に相談することもできます(人を紹介したり、物件を紹介したり、雑談したり、そんなプロジェクトサポートをしたいと私たちは思っています)。

取材の中で、まぶさんも言っていたのですが、

「まずは誰かに話してみる」そのことから始めてみるのもいいのかもしれません。

今後もさまざまなプロジェクトをにらレバではお届けしていく予定です。

私はいまこんな取り組みを実践しています!この記事読んだことがきっかけでプロジェクトはじめました!そんなあなたを取材にいける日を楽しみにしています。

だんらんキッチンの屋根より。韮崎のまちを望む