ヤマケンさんに聞く!韮崎の最新ゲストハウスchAhoの魅力【宿泊体験記付】

登山客に人気を集める韮崎。四方に山を見渡し、山へのアクセスにも恵まれたそんな韮崎駅のすぐ近くに、登山をコンセプトにしたゲストハウス【chAho】が新しくオープンしました。

韮崎にあるゲストハウスを知りたい!
ヤマケンさんがプロデュースしたゲストハウスについて知りたい!
chAhoがどんな宿か知りたい!


そんな方に向けて、chAhoの魅力やプロデューサーであるヤマケンさんの想いを紹介するべく、韮崎の最新ゲストハウスchAhoについて【インタビュー】and【宿泊体験】をしてきました。
取材・記事は、韮崎に移住して半年、山好きの主婦である"あやな"が行います!

山本健一
1979年山梨生まれ。教師である両親のもとで幼い頃から山遊びに親しみ信州大学時代はモーグルの選手として活躍。そのトレーニングの一環として山を走っていたことがきっかけでトレイルランニングの世界へ。トレイルランナーとして国内外の数々のレースに挑戦している。妻と3人の娘を持つ。

引用元:「トレイルランナーヤマケンは笑う」より

韮崎駅前にある韮崎市民交流センターNICORIに貼られたヤマケンさんのポスターを見ては、いつも勝手にお会いした気分になっていた私ですが(笑)、にらレバのライターであり私の夫でもある”おしょう”から、「登山の知識を活かしてヤマケンさんの話を聞いてみない?」と声をかけてもらい、本当にお会いすることができました!!

この記事では、ヤマケンさんへのインタビューを通じて知ったゲストハウスchAhoの魅力と、実際に宿泊する中で感じた登山大好き女子視点でのオススメポイントを余すことなくお伝えいたします!

「chAho」はヤマケンさんがプロデュースしたゲストハウス

【chAho】は、韮崎駅から徒歩5分の場所にあるゲストハウスです。
以下4名の方が設立に関わっておりますが、今回は、プロデューサーであるヤマケンさんにお話をうかがってきました。


プロデューサー 山本健一さん(有限会社フルマークス)
オーナー    野田寛さん(合同会社HOLD)
設計      千葉健司さん(株式会社アトリエいろは一級建築士事務所)
デザイン    土屋誠さん(BEEK)

chAhoは元々韮崎の空きビルだった

あやな
今日はよろしくお願いします。さっそくお聞きしたいのですが、韮崎のこの場所でゲストハウスをやろうと思った経緯を教えていただけますか?

ヤマケンさん
もともとは「こんな空きビル物件があるから、一緒にやらないか」と、デザインを担当した千葉さん(IROHA CRAFT)に声かけていただいて、始まったんです。

あやな
設計士の方からお声かけがあったんですね。

ヤマケンさん
そうなんです。そういう視点で韮崎駅を見てみると、金峰山や奥秩父、鳳凰三山にはすごくアクセスしやすいし、穂坂には僕が監修させてもらった5kmのトレイルランニング専用コースもある。山や自然ととても距離の近い場所だなと、あらためて思いました。

あやな
たしかに、週末になると、韮崎駅に多くの登山客の方が集まっていますよね。

ヤマケンさん
韮崎には山にまつわる人が色々なところからくるのかなと思って、まずはそういう人に利用してもらう宿があったらいいな、という気持ちで始めたんです。

1つ目のコンセプト「登山客に使いやすい宿」

あやな
なるほど。山に近い韮崎の土地だからこそ、山へ行く人にも使いやすくなって欲しいという思いがあったんですね。

ヤマケンさん
そうですね。そういった施設が山の近くにあることで、より安全に登山を楽しんでもらうこともできます。韮崎で前泊できれば、朝早くに家を出発する負担が減るし、しっかり休憩してから、万全の体調で登山ができます。

あやな
たしかに、登る前にしっかり休むって大切なことですよね。

ヤマケンさん
でも、目の前にはアメリカヤ横丁があるので、飲み過ぎには注意してほしいですけど(笑)前日はそこそこにして、降りてきたときに横丁でパーっとやってもらいたいですね。

あやな
そうすると、アメリカヤ横丁で楽しんで、そのまま後泊するというのも良さそうですね!

ヤマケンさん
そうですね。山から降りて忙しなく帰るより、一回chAhoで休憩してリフレッシュして帰ってほしいですね。
駅も近くて、夜遅くに来るも、朝早く出るにも便利な場所にあるので、前泊・後泊両方の人に使ってもらえたら嬉しいです。

2つめのコンセプト「登山客以外にも楽しんでほしい」

ヤマケンさん
そんな感じで、最初は登山客へと思っていたんです。でも、具体的に進めていくうちに、【山を知らない人】にも山や自然の雰囲気、アウトドアの魅力を知ってほしいという思いも芽生えてきたんです。chAhoのコンセプトは、一つは、【山を登る人】に向けていますが、【山を知らない人】へというのも同じくらい大きなコンセプトにしています。

あやな
なるほど。山を知らない人がアウトドアに触れることができる場所になったらいいなという思いもあるんですね。

ヤマケンさん
そうなんです。だから壁に山の絵をかいたり、アウトドアグッズを置いたり…必ずしも登山で使うものでなくてもキャンプで使うグッズを置くことで、アウトドアの楽しさに少しでも触れてもらえたらなと。

あやな
たしかにそういった専門的なアウトドアグッズって、山を知らない人はなかなか触れる機会がないですよね。

ヤマケンさん
そうですね。たとえば、今座っているイスは『Helinox』というブランドの、軽くて使い心地のいいイスなんですけど、座ってみて「気持ちいいな」とか、アウトドア用品に触れながら実際に使い心地を感じてみてもらいたいです。

ヤマケンさん
ほかにも、キャンプをイメージしながらストーブも置いています。

ヤマケンさん
アウトドアって、かっこいいグッズや見た目から入ったり、モチベーションにすることも多いと思います。chAhoでアウトドア用品に触れる体験をきっかけにして、いろんなフィールドに出てほしいですね。

ヤマケンさん
それから、実は屋上にはテントもはろうと思っています。

あやな
え!屋上にテント!?

ヤマケンさん
置きたかったテントが在庫切れで、まだ準備が整ってないんですが、テントを体験できるスペースを作って、そこで食事などできるようにしたいと思っています。

あやな
すごい!そしたらこの町で気軽にキャンプ体験ができますね!すごく楽しそう。

ヤマケンさんこだわりのポイント

あやな
ヤマケンさんが特にこだわったポイントなど教えてください。

ヤマケンさん
雰囲気作りにはこだわりました。今いる共用リビングは、アウトドアの雰囲気をたっぷりだして、大きなテントの中あるいはキャンプサイトにいるような感じにしました。

ヤマケンさん
この壁の絵は、登山口の看板をモチーフにしたり、山小屋も本物そっくりに描いてもらったんです。

ヤマケンさん
年末に、家族で試しに泊まったんですが、3人の子どもたちはアウトドアの雰囲気に大興奮でしたね。特に、木のベットや共用リビングが大好評でした。

あやな
子供も泊まれるんですね。

ヤマケンさん
ドミトリーだけではなくて、ベットのみ・畳のみ・ベットと畳がある3パターンの個室部屋があるので、さまざまな場面で使いやすいと思います。

あやな
いま少しお話いただきましたが、泊まる部屋にはどんなこだわりがありますか?

ヤマケンさん
部屋の名前を山の名前にしました。
鳳凰三山・甘利山・茅ヶ岳など、韮崎市では馴染み深いメジャーな山を選びました。

あやな
部屋の名前が山の名前になっているんですね!面白い!

ヤマケンさん
あとは、大きな荷物を持ってくることを想定して、リュックサックを置くスペースをつくりました。

あやな
登山に行くときって、どうしても荷物がかさばりますもんね。

ヤマケンさん
それと、【山を知らない人】に山小屋体験をしてもらうために、ドミトリーの中の照明はランプ1つにして、山小屋に似た雰囲気にしました。

あやな
そういえば、山小屋はどこも暗いですよね。

ヤマケンさん
でも、不便にならない程度の暗さにしています。
アウトドアを知っている人と知らない人の2つのターゲットにバランスよく楽しんでもらえるように作ってもらったので、山を知らない人にもchAhoでアウトドアの魅力を知ってもらえたらなと思います。

あやな
なるほど、今日は貴重なお時間ありがとうございました。早速ですが、今晩泊まらせてもらいます!

ヤマケンさん、楽しい時間をありがとうございました。

chAhoの利用方法紹介

すぐにchAhoに泊まりたい!という方に向けて、chAhoの基本情報と利用方法をまとめました。ひとまずここだけ確認すれば、あなたもchAhoマスターです。笑

タブレットでチェックイン

チェックインは16:00〜22:00です。
タブレットに住所を入力してから、顔写真の登録、外国籍の方はパスポートを撮影します。
ブッキングドットコムに登録したメールアドレス宛に、部屋番号と、ルームキーの代わりとなるパスワードが届きます。

支払いはクレジットカードのみ

宿泊料の支払いは、【クレジットカードのみ可】です。

(わたしが取材した時点では、オープン後すぐだったため、受付にて現金を支払いましたが、後日オーナーの野田さんに確認したところ、クレジットカードでのみ支払いを行っているということでした)

23:00 以降は裏口から出る

昼間は正面玄関から入りますが、23:00になると正面玄関は施錠されます。

23:00以降は、正面玄関右手にある細道を抜けた裏口から出入りします。

裏口のドアは、受付のときに渡される『宿泊のご案内』に記載の暗証番号で開けられます。夜、外出するときは暗証番号を忘れないようにしましょう。

管理人さんは常駐していない

chAhoには、管理人さんが常駐していません。
もし何かトラブルがあったときは、『宿泊のご案内』に記載の電話番号へ電話すれば対応してくださるそうです。

チェックアウトは翌日10:00まで

チェックアウトの前にストーブの前で温まったり、のんびりするのもいいですよね。

登山好き女にとってよかったところ

次に、登山好きの女性客として良かったと感じたところをまとめました。

駅から徒歩5分の立地

駅の改札を出て、右に進みます。右手に見える高架下をくぐって直進すると、5階建てビルアメリカヤのある通りにぶつかります。アメリカヤの数軒手前にchAhoがあります。

アウトドアな雰囲気をかもし出しているおしゃれな観葉植物が目印

やっぱり宿は駅に近いのが正義です。

山の雰囲気でまくり

部屋までの案内も【山っぽさ】がでていました。
実際の登山道にある道案内もこんな感じで、すごくシンプルなんですよね。

部屋の名前が山の名前で、さらにテンションがあがります。

部屋の中は、思った以上に山小屋でした。
真ん中にランプがあるだけで、全体的に暗め。

最低限の光で過ごす【山小屋の雰囲気】が、見事に演出されてるなと感じました。

部屋のベッド脇のランプはゆっくり明るくなるタイプで、テントの中でキャンプしているような気分になれました。

荷物を置く場所に困らない

chAhoのドミトリーは、ベットの下が収納空間になっていて、ザックを置けます。

登山に行くときって、かなり大荷物なので、荷物の置き場所に困ったりするんですよね。

ザック汚れてるし…どこに置こう…みたいな。

chAhoは登山客目線で作られているので、使いやすいなと感じました。

鍵付き貴重品BOXがある

ベットのそばに、鍵付きの貴重品BOXがあります。
普通のホテルの貴重品BOXとは違って、少し大きいのでカメラレンズもしまえました。

試しに入れてみたら、私の50リットルザックも収まりました。

登山には一眼レフなどのカメラを持っていく方も多いので、大きい収納は便利ですよね。

キレイなトイレやシャワールーム

トイレは各階にひとつずつ、シャワーは1階に3つあります。

中はこんな感じ。とてもキレイです。

入浴する際は、部屋に置いてあるバスタオルを、シャワールームまで自分で持っていくスタイルです。

シャンプーとボディソープは、用意されていますが、コンディショナー・化粧水・乳液などはなかったので、必要な人は持っていくといいと思います。

歯ブラシ・綿棒も用意されています

交流できる共用キッチン

共用リビングの隣に、お洒落なキッチンスペースがあります。

温かい優しい光に包まれて、ご飯を作ったり食べたりが楽しくできそうです。

料理に使う道具は一通り揃っています。

コンロはIHヒーター

電子レンジとトースターもありました。
買ってきたお惣菜を温めたり、朝パン派の人は温かいパンが食べられますね。

コップ、お皿、スプーン、お箸など、食器類も揃っています。

包丁は3本

軽量スプーン、ピーラー、栓抜き、缶切りも充実。

材料さえ買い揃えていけば、困ることはなさそうです。

chAhoのちょっと不便だったところ

あくまで私が感じたことですが、ちょっと不便だなあ…と感じたところも全て紹介します。

階段が急勾配

階段が結構急です。

登山な気分が味わえるし、登山好きには慣れた勾配ですが、山に馴染みのない方にとっては、結構角度が急だと感じると思います。

膝の悪い方やお子さんが登る場合は、気をつけてください。

近くにコンビニがない

韮崎駅からchAhoに着くまでのあいだにコンビニがありません。
電車でくる人は、翌日の朝ごはんなど買い揃えておくといいと思います。
ただし、10分ほど歩けば、コンビニや夜9時までやっている大きなスーパーもあるので、そちらで買い出しすることも可能です。

現在はランドリーが準備中

現在ランドリーは準備中の様子で、洗濯機などなにも置かれていない状態でした。今回の取材の中では、いつから利用できるようになるかを確認してくることはできませんでした。

もし、ランドリーがあれば洗濯を終わらせて帰れるし、さらに便利になりますね。

トイレは男女共用

トイレは各階に1つずつあって、とても綺麗ですが、男女共用です。
気になる人は気になるかもしれないなと思いました。

ドミトリー男女選べない?

ドミトリールームは、男女混合ドミトリールームのみしかありません。

こぼれ話。宿泊中の出会い

翌朝チェックアウト後、共用リビングでストーブの火を眺めていたら、昨日ドミトリーで一緒の部屋だった男性と話すことができました。

あやな
こんにちはー!これからどこか行かれるんですか?

温泉行って帰宅するところです

あやな
え!温泉ですか!いいなぁ〜
そういえば、どうしてchAhoに泊まろうと思ったんですか?

隣にあるBAMBOO COREで古着を見てたときに知ったんですけど、登山やアウトドアの雰囲気のあるゲストハウスだと聞いて、なんとなく行ってみたいな〜と思って。山にはよく登るので

あやな
山に登られるんですね!ちなみに、今までで1番良かった山はどこですか?

うーん…。悩むけど北岳に登ったときの、間ノ岳からの日の出とか良かったですね

あやな
うわ〜!!めっちゃわかります!あの景色は圧巻ですよね!(興奮)

そうそう。富士山と日の出に感動しますよね!あ、あと大天井までのルートとかも良かったですね。晴れてて絶景でした

あやな
え〜!私、大天井行った時めっちゃ曇ってて…ほぼ雲で景色見えなかったんですよね。羨ましすぎる。(興奮)

その後も山の会話で盛り上がりまくること1時間…

海外での山岳ガイドの話、仕事のこと、次はどこの山に行くかなどなど……

山の話が通じるよろこびを下界で感じました。

共用リビングは【話しかけてもいい雰囲気】を作ってくれているので、初対面の人との会話も弾みやすいだろうなと思います。

いつもは人に話しかけられないタイプの人も、「chAho」でなら話しかけられるかもしれません。

いろんな人が楽しめるゲストハウスchAho

今回は取材のために宿泊しましたが、山へ行っていないのに、山の人と触れ合えたり、山の雰囲気が味わえて、ますます山に行きたくなる1泊でした。

chAhoに泊まれば、山好きな人は興奮すること間違いなしです。

山好きな人はもちろんですが、宿自体がオシャレで使いやすいので、
山を知らない人や、地元韮崎の人、女友だち同士でキャンプ女子会を開催してみたり……
いろんな使い方ができそうだなと思いました。

ヤマケンさんがおっしゃっていた通り、chAhoは山を好きな人も、山を知らない人も、楽しめる作りになっているのが最大の魅力です。

「chAho」は
山に行く人
山に行きたい人
山を全然知らない人
が自然に繋がれる場所です。

「chAhoは訪れた人が【学びの多い遊び アウトドア】へ踏み出せる入り口になると確信しました。

もし韮崎に訪れるときは、ぜひchAhoでアウトドア体験してみてください。

あなたもきっと山に行きたくなるはずです。