にらレバ学生ライター。2000年生まれ。韮崎高校出身で、筝曲部に所属していた。現在は、山梨県立大学で観光やまちづくりを学んでいる。趣味はカフェ巡り。将来は、人とつながる仕事をしたいと考えている。海外旅行もたくさんして、人生の経験値を増やしていきたい。
韮崎・七里岩ラインをドライブしていると、韮崎中央公園前にガソリンスタンドが見えてくるのをご存じでしょうか。廃業したガソリンスタンドがリノベーションされ、2020年5月に「Parkside Parlor IRU」がオープンしました。
IRUは、気軽に立ち寄れるストリートフード店。多国籍な料理や名物のソフトクリームを味わうことができます。店外には、子どもが遊べるスペースや授乳室などもあるので、子供連れのお母さん方に嬉しいお店でもあります。
今回の取材では、IRU店長の清水亮介さんに、他ではあまり見かけない料理メニューのこと、仲間とリノベーションしてつくった店舗へのこだわりなどについてお話を伺いました。
まずはお店のおすすめメニューを紹介!
IRUは「多国籍ストリートフード」がテーマのお店。
台湾、イタリア、ポルトガルなどさまざまな国の露店で売ってるような料理を、気軽に楽しむことができます。
メニューには見たことも聞いたこともないような料理名が並びますが、店員さんに聞けば丁寧に説明してくれるので安心です。どんな料理が出てくるのかワクワクしながら待っていると、彩り豊かな料理が目の前に運ばれてきます。
名物「IRU SOFT」その美味しさの秘密は?
IRU名物「IRU SOFT」は、とても濃厚でなめらか!一般的には、乳脂肪分が8%以上のものを“アイスクリーム”と呼ぶことができるのですが、IRU SOFTは通常のソフトクリームと比べて、乳脂肪分が1.5倍である14%もあるんです。そのため、かなり濃厚なソフトクリームになります。
ソフトクリームマシンは、イタリア製「カルピジャーニ」が使用されています。このカルピジャーニは、“ソフトクリーム界のフェラーリ”と称されるほどのグレード!他のソフトクリームマシンと比べ、氷の粒子を小さくできて、とても滑らかになるのだそう。また、空気の含有率を上げることで、さらにくちどけの良いものとなります。
店長さん曰く、ソフトクリームをメニューに取り入れることは、オープン前から決めていたそうです。なぜなら、人が集まったときにソフトクリームがあると、集まった人たちの気分が上がるから!確かにソフトクリームは、みんなを笑顔にする食べ物なのかもしれません。ぜひ、濃厚なIRU SOFTを食べてみてください。
種類豊富なドリンク誕生の過程とは?
カフェに行ったら、ドリンクも楽しみたいですよね。IRUは、ドリンクの種類が豊富にあります。そのドリンクの誕生過程が、自由で面白いんです。クラフトジンジャーコーラは、黒糖ジンジャーエールを作ろうとして、スパイスを強めにしたら、コーラになってしまったそう・・・。レモンスカッシュが誕生したのも、レモン農家さんから大量にレモンを頂いてレモネードにしたことがきっかけみたいです。
人の出会いや物事の流れに任せているので、メニューが変わることはよくあることだそうです。メニューについては、Instagramで最新の情報をゲットすることができます。お店の裏話も書かれているので、フォローしてみてはいかがでしょうか。
Instagram:parksideparlor_iru
ママも子供も楽しめる憩いの場
店外には、子供が遊べるように芝生や黒板が備えられています。ママさんは、座ってお子さんを見守りながら、ゆっくりランチを楽しめます。また、けん玉や縄跳びもあるので、お子さんと一緒に運動してみるのも、いい気分転換になりそうです。
店内にも、子育て中のママさんへの様々な配慮が見られます。
メニューには、子供向けのドリンクがあるだけでなく、食事アレルギー持ちのお子さんでも、安心かつ安全に料理を楽しめるようにアレルギー物質の表示がされています。事前にアレルギーがあることを伝えれば、配慮して料理を作ってもらうこともできるそうです。
IRUの目の前!韮崎中央公園に寄ってみては?
IRUの道路を挟んだ反対側に韮崎中央公園があります。敷地内には、遊具があるだけでなく、蒸気機関車が展示されています。展示されている機関車には乗車できませんが、煙を吐きながら走るミニSLには、乗車することができます。乗り物が大好きな子どもたちは、大喜びすること間違いなし!
公園で遊んだ後、IRUでランチ。リフレッシュできる素敵な休日になりそうですね。
*SL運行時間
→運行日:日曜日・祝日
時間:午前10時~12時・午後1時~4時
料金:一回100円(3才未満は、親と同乗で無料となります。)
※悪天候等の場合は、運行時間の変更又は運休することがあります。
店長・清水亮介さんにインタビュー「ヴィーガン向け料理の提供は、母の影響」
IRU店長の清水亮介さんは、韮崎出身のイタリアンシェフです。イタリアンで学んだ知識をベースに、料理番組や料理本で紹介されたレシピをアレンジしてメニューを考案しています。
ーーIRUは、野菜を使った料理が多いですよね。人気メニューは、ファラフェルサンドとお聞きしましたが、それも清水さんが考案した料理ですか?
清水さん:いや、元々あります(笑) ファラフェルサンドは、ひよこ豆を主原料とした中東風のコロッケとたっぷりの野菜をパンで挟んだ中東発祥のヴィーガンフードです。ヴィーガンとは、一般的に「完全菜食主義者」と呼ばれ、肉・魚・卵・乳製品などの動物性食品を食べない人のことを言います。IRUでは、ヴィーガンの方でも食べられる料理を多く提供しているんです。
ーーそうなんですね。どうしてヴィーガン向け料理の提供を始めたんですか?
清水さん:ヘルシー志向の女性に流行ってきているのもあるんですけど・・・。お袋がヴィーガンで、お店に来てくれた際に喜んでもらえる料理を提供したいと思い、ヴィーガン向け料理を考え始めました。
ーーなるほど。親子の仲の良さがIRUのメニューにつながるんですね。
清水さん:実は、僕の両親もこの近くで『おちゃのじかん』という、野菜メニューを中心としたカフェを営んでいるんです。
ーー同じ韮崎という土地で親子それぞれカフェを経営しているなんて素敵ですね。今度行ってみます!
ガソリンスタンドのリノベーションを手掛けたのは「合同会社Hudan」のメンバー
ーーどうして、公園前の廃墟となったガソリンスタンドを生かしたリノベーションをしたんですか?
清水さん:IRUは、合同会社Hudanのメンバーと一緒に運営をしています。そのメンバーが「IRUが立地している七里岩の丘の上は、土地が高く、災害に強いため、お店をするのに適した場所だ」と感じていたそうです。そして廃墟となっていたガソリンスタンドに目をつけていたところ、偶然大家さんが見つかって、ガソリンスタンドの格好良さを生かしたリノベーションをすることに決めたそうです。僕は、リノベーションからIRUの立ち上げに参加しています。
ーーそうなんですね。”Hudan”とは、何でしょうか?
清水さん:メンバー全員、韮崎にゆかりがある若者が集結した合同会社です。IRUは、Hudanが手がける最初のプロジェクトで、これから他にもいろいろな取り組みをしていくつもりです。
ーー韮崎出身の若者がタッグを組んで、IRUが開業したんですね。これからHudanが手がけていく他のプロジェクトも気になります!
店名の「IRU」に込められた想いとは?
清水さん:IRUという名前には、この場所がお客さんにとって「じぶんたちのイルところ」になったらいいなという想いが込められています。
この辺りは、韮崎の中でも子供の多いエリアなんですけど、子連れの親御さんがお店を選ぶ際に、安心して子供を連れて来られる場所にしたいと思い、子供が遊べる空間も取り入れたリノベーションを行いました。
また、東京オリンピックに向けて、お客さんが集まってパブリックビューイングができるようにイベントルームをつくろうとしていました。延期になってしまって、一旦改装を中止しているんですけどね。これから徐々に整備していきたいと思います。
そんな風に、多くの人に集まってもらうための仕組みをこれからも考えていきたいです。このお店が、みんなにとっての「じぶんたちのイルところ」になるといいなって。
取材を終えて
取材の中で、清水さんの言葉から「人が集まる」というフレーズが何度もあったことが印象的でした。お客さんが気軽に立ち寄れるようにするために、お店には子供も大人も楽しめる工夫がたくさん見られました。
より人が集まる場所になることで、七里岩の丘から韮崎を盛り上げていってもらいたいと思います。
みなさまも是非、気軽にParkside Parlor IRUに訪れてみてください。
Parkside Parlor IRUの基本情報
- 所在地:〒407-0003 山梨県韮崎市藤井町北下條2105-2
- 営業時間:月~金 11:00-17:00
土、日 10:00-17:00
金、土 18:00-23:00 - 定休日:水曜日
- 問い合わせ:0551-45-7643
※テイクアウト可