写真を愛するコーヒー少年!高校時代の挑戦を経て、これから向かうところは?『にらヤンステーション!』vol.5 堀内雄太

こんにちは!学生編集部の稲場理乃です。

昨年10月からスタートした『にらヤンステーション!』。これまで4人の取材記事を掲載してきましたが、いかがだったでしょうか?
続く第5回目は、堀内雄太くんを取材しました。

【堀内 雄太(ほりうち ゆうた)】

山梨県韮崎市生まれ。韮崎高校を卒業後、現在は亜細亜大学経営学部ホスピタリティマネジメント学科に在籍。
高校時代は写真部に所属。芸文祭やその他コンクールで成績を残す。技術を活かした撮影で学園祭や修学旅行などの数々の行事では大活躍。またコーヒーを愛す一青年として、自身が淹れたコーヒーを同級生に提供したり、ミアキスで開催されたイベントで出店したりなどの経験がある。
大学ではフードビジネスについて専門的に学び、大学進学前から志す夢の実現を図る。

夢へ向かう学びを —カフェオーナーへの道筋—

理乃:堀内は大学で何を勉強してるのかな。

堀内:ホスピタリティマネジメント学科で、フードビジネスを専攻して学んでるよ。

理乃:ホスピタリティ?

堀内:うん。「おもてなし」に近いかな。専攻がフードビジネスだから、飲食業のサービスについての勉強をしてる。実際に飲食店で訪問研修したり、有名店のビジネスの話を聞いたり。

理乃:なるほど。結構、実践的なことをしてるんだね。

堀内:そうだね。他にも、経営の基礎とか、飲食店の何気ない工夫とかも勉強してるよ。

理乃:それなら、将来的には飲食店経営を目指してるのかな?

堀内:うん!自分がオーナーとしてカフェに携わっていきたい。卒業後すぐにじゃなく、キャリアやスキルをしっかり磨いてから自分の店を持ちたいな。関連のある企業に勤めれば開業資金も貯められるし。経験を積んで、業界を知って、満を持して出店したい。

理乃:いいプランニングだね。同じオーナーでも、現場で接客もする人もいれば店のマネジメントがメインの人もいると思うんだけど、どう考えてる?

堀内:それも、就職した先で自分に合う方法を模索していければいいなって思ってるよ。接客をするのもいいけど、コーヒーを焙煎する人になるのもいいなって。なるとしたら、コーヒー豆の原産国へも足を運んでみたいな。

理乃:接客以外でもカフェに関わる機会は作れるってことか。

堀内:そうそう。実際に店を出すとして、事業の拡大を目指すか、一店舗にこだわってやっていくかとか……。色々考えてるんだけどね。自分自身がカフェに影響された人間だから、同じように誰かを喜ばせたり、幸せになるような空間を作れたらいいなって。カフェを開いてそれで自己満足で終わらないように。

自分の好きなものをみんなにも楽しんでもらいたい!

みんなが幸せになることを願って

理乃:自分が影響されたものって、みんなにも教えたくなるよね〜。

堀内:ね!そんなこんなで、提供にこだわらず、いろんな形でカフェに関わっていきたいよ。今はとにかく現場を見たい気持ちが強くて、実際にカフェでバイトもしてる。

理乃:学ぶことは多い?

堀内:そうだね。コーヒーを知れたらいいなと思って入ったけど、最初はフロアでずっと接客をしてた。でも、それでお客さんとの接し方を学んだよ。おもてなしとか、待遇とか、お思いやりとか……。それって、いま勉強している「ホスピタリティ」に直結してるんだよね。

理乃:店員さんの接客が気持ちのいいカフェっていいよねえ。

堀内:そうなんだよ。接客ってそれ自体に値段はつかないけど、人を惹きつける接客ってあるよね。お金に換えられないものだと思う。「なんとなくまた行きたいな」と思うような接客を心掛けてる。

理乃:大学での勉強もバイトもいろんなことが夢に繋がっているね。いずれ堀内がカフェ出したら常連にならなきゃ!(笑)

高校時代の実践 —自ら行うコーヒーの提供—

理乃:そういえば堀内って、高校生の頃にニコリでコーヒーのイベントを開いてたよね?

堀内:3年生の10月だね!ニコリの文化祭みたいなやつでね。ミアキスの西田さんに声をかけられたのがきっかけで、擬似コーヒーショップをやらせてもらったよ。80杯くらい出せたかな。

理乃:80杯!いい経験になったんじゃない?

堀内:そうだね。高校生だからバイトもしてなくて、カフェについてあくまでも客としてでしか見れていなかったし、カフェオーナーというものがどういうものなのかも分かってなかった。でもその経験をしたことで、提供する側のことを改めて知ることができたな。

沢山のコーヒーを振る舞った

理乃:いいね。客視点から店視点になれたってことだね。

堀内:ずっとコーヒーが好きだったんだけど、カフェのオーナーになりたいと具体的に思い始めたのはこの頃だったな。

理乃:そうなんだ。その背景は?

堀内:友達と甲府のカフェを巡っていたら、ドンピシャなコーヒーに出会って。それが、甲府駅北口からすぐのところのAKITO COFFEEっていうお店なんだ。なんというか、感動したんだよね(笑)その時「自分でもやってみたい!」と強く思った。

理乃:そういえば高校の時、淹れてきたコーヒーをお昼休みに数量限定で配ったりもしてたね!それも、その実践の一部だったんだね。

堀内:そうそう。自分が淹れたものをみんなが実際に飲んでくれるのって、やっぱり嬉しいんだよね。販売した、とかいうわけではないけど、あれもいい経験だったな。実際にコーヒーを出してるお店に話を聞きに行ったり、それを実践したり、楽しかったな。

理乃:夢に繋がる経験を高校時代にできるって、すごくいいことだよね。

堀内:そうなんだよ!コーヒーを出したいって思った時に、一つの店を出す以外にも色んな形が取れるから面白いよね。形として店舗を持たなくても、場所を借りて提供したり、車で移動販売したり。申請が必要だけど、許可を取ればそういうことも挑戦できる。学生のうちから色んな体験ができるし、すごくやり甲斐を感じるよ。

理乃:大学生になってからは、そういうことはしてないの?

堀内:大学の学園祭で出店してみようかという話が出たことはあったんだけど、その時は色々忙しかったこともあって、タイミングが合わなくてやらなかったんだよね。残りの大学生活の中でまたチャレンジしてみたい!

理乃:いいね。学園祭でカフェやって本格的なコーヒー出したら、すごく盛り上がりそう!

繋がりを生む写真 ―瞬間を撮ること―

理乃:高校生のとき写真部で大活躍してたけど、カメラは続けてるの?

堀内:あの頃よりはガッツリじゃないけど、やっぱり撮るのは好きだな。写真に対する考え方は、大学生になってから少し変わったかも。

理乃:どんな風に?

堀内:部活だったからというのもあるけど、高校生の頃は「認められる写真」を撮りたかった。部活を引退してからは、勝つため認められるための写真じゃなくて「人が喜んでくれる写真」っていいなって。

理乃:なるほど。自分のための写真から人のための写真になったんだね。

堀内:そうだね。それに、大学生になった今は「写真は一瞬の巡り合わせだ」と思うようになった。全く同じ瞬間っていうのは二度と撮れないからね。

理乃:「一瞬の巡り合わせ」か。

堀内:そうそう。そう考えると、高校生の時に撮った写真も周りとの関わりの中で撮れたもので、その時しかない「高校生らしさ」だったんだよね。

写真部で腕利きのカメラマンとして活躍していた

理乃:学園祭のときも修学旅行のときも引っ張りだこだったよね(笑)

堀内:そうだね(笑)正直大変だったけどそれ以上に楽しかったな。普段あんまり話さないような人でも「堀内撮って〜!」って声かけてくれたり。写真は高校生になってからちゃんと始めたんだけど、そのおかげで色んな人との繋がりができた。

理乃:やっぱりカメラで撮ってもらったのって、自分が撮った写真とは全然違うんだよなあ〜。

堀内:そうだね。今はスマホで撮る写真もすごく画質が良くなって、ポートレートが付いたりして綺麗に撮れるけど……。僕もスマホカメラはよく使うし。それでも、カメラで撮った写真ってなんかやっぱり特別なんだよね。これからスマホがどんどん進化しても、カメラは持っていたいなあ。

理乃:是非いろんなものを撮り続けてほしい!同級生の結婚式とか!(笑)

堀内:いいね(笑)そういえば、知り合いの結婚式に「写真を撮ってほしい」って呼ばれたこともあるよ。その繋がりも、カメラを持ってたからこそなんだよね。

理乃:自分が好きなものでたくさんの繋がりができるっていいね。これからも写真期待してるよ!

堀内:任せて(笑)

韮崎という街について —人が集まる場所—

理乃:堀内は生まれも育ちも韮崎の、生粋の韮崎民だよね。どんな風に過ごしてきたのかな?

堀内:そうだなあ〜。韮崎に雲岸寺うんがんじっていう寺があるんだけど、放課後そこに集まってみんなで遊んだりしたかな。

理乃:ずっと韮崎にいたからこそ、いま特に感じることなんてある?

堀内:韮崎は田舎すぎず都会すぎず居心地がいいなって思うな。東京で一人暮らしを始めて特に思うよ。自分にとって韮崎はいい意味でちょうどいい。緑も多いし、人混みに疲れることもないし……。

郷愁的な街並みも韮崎の魅力のひとつ

理乃:それ分かるな〜。高校時代も不便は無かった!

堀内:小学生の頃は、学校帰りに友達と家の近くの寺に集まったりもしたなあ。それって結構地域性なんじゃないかな?子どもだけで遊べる場所がちゃんとあるというか。

理乃:そういう場所があるのいいね。伸び伸び遊べていたってことだよね。

堀内:都内に比べれば交通の便に差があるのは当然としても、車があれば買い物もそんなに大変ではないしね。それに、色んなところにバスも出てる。

理乃:そうだよね。私は高校に進学して感じたんだけど、韮崎はお祭りが盛んなイメージ。

堀内:夏の花火大会も大きいイベントになってるよね!そういう催しも含めて飽きないというか、とにかくちょうどいいんだよね(笑)

理乃:東京に出てから感じるギャップとかは何かある?

堀内:あるね。東京は駅の高架沿いに人が集まれる場所が多いなって思う。父母会や同窓会ができるようなお店とか。アクセスがいい所に施設が充実してるな。アクセスがいいおかげで利用率も高くて栄えているイメージ。そして、そういう所でコミュニティが生まれているみたい。

理乃:なるほど。移動手段の違いも関係あるだろうけど、山梨ではあまり見かけない光景だね。車移動が多い山梨では、駅の近くばかりだと駐車が大変なのかも。

堀内:そうだね。でも、東京でも山梨でも「人が集まれる空間」って絶対に必要なものなんだって思った。で、その「人が集まれる空間」っていうのは地域によって色んな「色」があると思う。さっきの、自分は放課後に寺に集まったっていう話もそうだけど、韮崎には韮崎だからこその空間が生まれて、東京には東京だからこその空間が生まれるんだろうね。

学び続けたい思い —繋がりを守り、新たなものを作る—

理乃:韮崎についての話を聞いたけど、将来的には地元に戻るの?

堀内:そうだなあ。東京と山梨両方に住んでみてどちらの良さも感じることができたから、カフェを出すことになったらどちらからもアクセスしやすい所でやりたいかも。

理乃:そうなんだ!どうして?

堀内:色んな人に来てほしいから。大学を卒業して山梨に戻る人もいれば、そのまま都内に残る人もいる。それに大学でできた友達もいるから、その誰もが来やすいようにしたい。

理乃:なるほど。全部、せっかくできた繋がりだもんね。

堀内:そうそう。でも、身内だけのお店にはしたくない気持ちもあるんだよね。これまでにできた繋がりを保ちつつ、他の色んな人達に楽しんでもらえるようにしたい。

理乃:いいね。新しい繋がりもどんどん増えそう。

堀内:それに、東京に近ければ自分自身のスキルのアップもできるしね。東京にはやっぱりカフェも多いから、コーヒーのことやお店作りについて学ぶために、色んなところに足を運ぶ機会は作りやすい方がいいな。

カフェは至高のひととき

理乃:勉強し続けるのって大事だよね。

堀内:色んな人に自分のコーヒーを知ってもらえるとやっぱり嬉しいよ。自分が好きなものをみんなにも伝えていきたいし、それで喜んでくれるならもっと嬉しい。だから、枠にとらわれない提供をしたい。

理乃:いい考えだね!私は文学を勉強してるんだけど、ブックカフェっていうのも流行ってるし、コーヒーと文学は密接に関わり合えそうだね。いつか何か一緒にやってみたいな!

堀内:確かに!お互い忙しいけど、何か練れたらいいね。今後が楽しみだ!

進む「にらヤン」と新しい仲間 —取材を終えて—

今回の取材で、学生時代から新たな挑戦をし続ける堀内雄太くんの想いの内を初めて知ることができました。カメラマンとして、はたまたコーヒー少年として高校時代からみんなを喜ばせ続けてきた堀内雄太くん。彼の優しいもてなしの精神は、大学に入って2年が経つ今でも変わらなかったようです。躍進を続ける堀内雄太くんの今後の活躍に胸が高まります!

また取材の中で今でもカメラを続けていることが分かったので、平田くんに続き堀内雄太くんにもにらヤンカメラマンとしての役割を担ってもらうことになりました!

高校時代に素晴らしい写真を数々残してきた彼のカメラワークにご期待ください。

経験や得意なスキルを活かして活動してみたい人、韮崎への思いがある人、執筆活動に興味がある人、「学生としてこういう企画をやってみたいな」という構想がある人……、どんな風にでもいいので、この企画に関心を持ってくださった方は、是非お気軽にご連絡ください。カメラマンおよびライターも随時募集しています!「にらヤンステーション!」をみんなで作っていきましょう!

次回は、自転車で全国を制覇した山本哲央くんの記事です。お楽しみに!