こんにちは!学生編集部の高村大夢です。
韮崎から離れた地で活躍する同世代を学生編集部が取材しお届けしていこうと2019年10月にスタートしたこの企画『にらヤンステーション!』。約1年半連載してまいりましたが、今回の記事をもって終了することになりました。ご愛読いただき誠にありがとうございました。
今回の記事は、この連載企画をスタートさせた長田拓真と稲場理乃と私の3人で、これまでの振り返りや今後の活動について対談しましたので、その様子をお届けします!
〈 高村大夢 〉- Takamura Hiromu -
准認定ファンドレイザー(※1)の資格を保有する。
山梨県山中湖生まれ。韮崎高校を卒業後、現在は法政大学経営学部に所属。
高校時代、青少年育成プラザミアキス(※2)で活動した経験がある。大学生となり新たに得た知識を活かし、現在ローカルメディア『にらレバ』での活動に挑戦中。
「大学生ならでは」を大切に、若者を巻き込んでゆける情報を発信していくことを目指す。
※1 准認定ファンドレイザー … 主に非営利組織の資金調達を行う。)
※2 ミアキス … 韮崎駅すぐそばの中高生の拠点施設。にらレバと同じく、NPO法人河原部社が運営を行う。
記事を読む→新企画!現役大学生が韮崎を離れ都内近郊で活躍する同世代を取材、韮崎と若者を繋ぐ!『にらヤンステーション!』vol.1 高村大夢
〈 長田拓真 〉- Osada Takuma -
山梨県甲斐市生まれ。韮崎高校を卒業後、現在は日本大学理工学部に在籍。
大学ではまちづくり工学を専門的に学び、将来地方のまちづくりに携わるため尽力中。
学生のうちに経験を積むため、甲斐市のNPO法人が主催する「棚田保存」の活動に参加している。
現在「にらヤンステーション!」編集に携わり、韮崎の「まち」としての特徴や魅力を調査し考えながら、自身の学びの場とする。
記事を読む→将来「地方のまちづくり」に関わるために…今できることは?
〈 稲場理乃 〉- Inaba Rino -
山梨県甲斐市生まれ。韮崎高校を卒業後、現在は國學院大學文学部に在籍。
日本文学科で『古事記』の研究を行い、日本文学と日本語学を学ぶ。
学び、考え、それを分かち合うために必要となる「言葉」そして言葉の芸術である「文学」の面白さを伝えていくことを目指し、高校の国語科教員を志す。
執筆活動に興味を持ち、「にらヤンステーション!」編集に携わる。同世代への取材を通して覚えた驚きや感動を発信していくことを目指しつつ、自らの文章作成のスキル向上を図る。
記事を読む→「人生を豊かにする『教科以上の国語』」とは?国語や文学から学び、次の世代に伝えていきたいこと
興味の変化や成長を実感できた1年半~これまでを振り返っての素直な気持ち~
大夢:初期メンバーの3人だけで話すのは久しぶりだね。今日は3人でにらヤンの振り返りをしていきたいと思います!にらヤンvo.1~vo.3は自分たちの紹介記事だから改めて、読んでみようか。理乃は読んでみてどうだった?
理乃:私は、自分の興味が変化していることに気付いた。当時古事記の研究をしていたけど今は源氏物語に興味があって、卒業論文も源氏物語を書こうと思ってる。大学時代って色々なことにチャレンジできる期間だということを改めて感じたね。拓真はどう?
拓真:自分も興味が変化していってると思う。当時は、まちづくりの中でも土木・建築に興味があったけど、今は建築士になりたいと思ってる。これまでの活動で、やりたいことがより明確になっていってると感じるな。あとは、アメリカヤのことをすごいと紹介してたけど、今は中の人として活動しているのが、おもしろいなと思っている(笑)。大夢はどう?
大夢:自分もたくさん変化しているけど、当時の自分の考えが記事として残っていることがすごく貴重だなと感じた。自分自身の成長や変化を今後も振り返ることができるよね。ファンドレイジングについては話せることが増えていると感じるから、特に頑張れたのではないかと思うな。
理乃:たしかに。自分の考えや活動を文章に残しておく機会はなかなかないもんね。
大夢:自分の記事を振り返ってもらったけど、にらヤンの活動全体を通してはどうだった?
理乃:私は、以前よりも自分以外に目を向けるようになれたと思う。日頃話したことがなかった人の生活や頑張りに興味を持てるようになったり、そこから学べるようになったと感じるな。特に、自分と違う考え方や違う努力の仕方をしている部分は興味深かった。元々内向的な性格だったけど、それでも外に目を向ける大切さに気が付くことができたな。
拓真:自分も取材した人の分だけ新しい発見や学びがあって、価値観が広がったと感じるな。そして、自分が記事を書いたことで、次のアクションが生まれた経験があったのがすごく嬉しかった。ロックバンドのアーモンドを取材させてもらったときには、音楽関係のお仕事をされている読者さんから「困っていることがあったら連絡して!」というメッセージをいただいたり、秀太を取材したときには、市の方からまちづくりに関連したお話があったみたいなんだ。あとは、取材した人や学生編集部のメンバーは韮崎高校の同級生が多かったけど、この活動をやったおかげで、高校の時よりも仲良くなれてすごく良かったと思う。
理乃:次のアクションが生まれたことはとてもやりがいを感じられるよね。
高校の同級生は私もそういう人多いかも。ひとつの記事づくりや連載企画を続けていくといった、ひとつのことをみんなで一緒にやった絆が生まれたよね。
大夢:拓真と理乃が言ってくれたことはめっちゃ共感できる。当時の自分たちにとって、にらヤンをスタートしていくのはとても大きなチャレンジだったけど、色々な人の活動や頑張りを知ることできたし、一緒に活動していく同じ想いを持つ仲間を増やすことができたから、あの時一歩踏み出せて良かったと思うな。
拓真:そうだね。やっぱり一歩踏み出すことが大事だと思ったし、踏み出したことで色々なことを学べたね。でもきっとみんな1人では踏み出せなかったと思うから、お互いに感謝ですね。
「やりたい」を叶えるために!~にらヤン学生編集部から学生団体トップファンへ~
大夢:1年半の活動の中での大きなターニングポイントが、学生団体「トップファン」としてにらヤン学生編集部をやっていくことだったと思うけど振り返ってみてどう?
理乃:学生団体化することは大夢と拓真が考えていて、私に話してくれたくれたけど初めは驚いたな。でも、「記事づくり以外のやりたいことにもチャレンジできる体制を作っていきたい」という理由を聞いて、とても納得したことを覚えてる。にらヤンの活動を通して、取材や編集以外のことをやりたいと思っている同世代がいることを私も感じていて、学生団体になればそれが叶えられると思ったな。実際トップファンの活動が始まったけど、みんながそれぞれのやりたいことに挑戦できていると感じるよね。
拓真:そうだね。
学生団体トップファンとして活動が始まってから、たくさんの同世代や大人の方に応援していただいているけど、にらヤンの学生編集部の活動があったからこそだと思うな。自分たちの想いや活動をオープンに発信し続けた積み重ねがあったから、たくさんの応援をいただけて活動を継続できてると感じてる。改めて周囲の皆さんに感謝を伝えたいね。
大夢:本当にありがたいよね。
やりたいを叶えるための手段として学生団体に切り替えて、多くの同世代を巻き込んだ活動にしていけたのは良かったと思うな。オンラインで行ったニラサキサラニには約50人の方に参加してもらって、そこから前回の記事になった柊斗と翔也が進めている「ふるさと納税」のプロジェクトが生まれたよね。他にも、トップファンメンバーの富山水さんや秀太、そらくんの活動も紹介することができたもんね。
拓真:にらヤンを始めたときは学生団体をつくることは想像していなかったけど、団体化してみて活動が広がっていったことで、自分の中の世界が変わったような気がするな。これからもトップファンの活動を通して、みんなのやりたい想いを叶えながら地域を盛り上げていきたいね!
大学卒業後も山梨で活動を続けていきたい!~3人のこれから~
大夢:にらヤンが終わってしまうけど、これからはどんな目標に向かって進んでいくの?
理乃:私は、山梨で国語の高校教師になることを目指して頑張っていきたいと思ってる!過去の記事でも書いていた目標ではあるけど、色々な活動を続ける中で改めて定まった気がするな。冬に一般企業のインターンにも参加したんだけど、企業はどちらかというと、未来を変えていく・新しいことをやっていく場所だと感じたんだ。自分はそこを考えるのが苦手だなって感じて、反対に「変わっていく世の中でも、残していくべきものを伝えていける存在」になりたいと思ったんだ。文学の過去のものを今読むということに魅力を感じているし、それを伝えていく・教えていくのはすごく大切なことだから、チャレンジしていきたいと思ってるよ。
拓真:「変わっていく世の中でも、残していくべきものを伝えていける存在」ってすごくいいね。それは未来を変えていくことにも繋がるんじゃないかな。
自分は山梨で地域に密着した建築士として住宅・店舗の設計をしながら、まちづくりに関わっていきたいと思うから、そこに向かって頑張っていきたいな。にらヤンを始めた当初は、いつか山梨に帰ってきてまちづくりに携わりたいという考えだったけど、活動を続ける中で大学卒業後は山梨で働きたいと思うようになったね。まちづくりへの考え方も、これまでは山梨で完結するというイメージから、外との関わりのなかで進めていくまちづくりのイメージへ変化していっている。それぞれの地域で状況が違ってまちづくりに型はないから、自分の中で考えて積極的にチャレンジしていきたいと思っているよ。
大夢:だんだんやりたいことが決まっていってるね。
自分も変わらず卒業後は山梨で暮らしたいから、3人とも山梨に居そうだね。仕事面では、これまでファンドレイジングを学んで身につけてきたた資金調達の力で社会課題を解決したり、山梨をより良くしていける人になりたいと思っている。だから、このままファンドレイジングの勉強をしながら、トップファンの活動も続けていきたいな。
理乃:今は学生団体としてトップファンの活動をしているけど、卒業後はどうしていくの?
拓真:そうだね。学生としての活動は終わってしまうけど、トップファンメンバーとは山梨の活性化を目指す同世代のコミュニティとして関わり続けていけたら良いなと思ってる。下の世代に引き継いでいくこともすごく大切だと感じているけど、その手段が必ずしも学生団体トップファンという形でなくても良いのではないかと思う部分もあって、まずは自分たちの今後のイメージを考えてるよね。
大夢:そうそう。ライフステージに合った山梨の活性化をみんなでやっていきたいと今は思ってる。例えば、20代では複業として山梨の活性化に取り組み始める場になったり、30代では溜まってきた経験を活かして大きなことにチャレンジしたり、40代になったら財団的なものをつくり、次世代に投資していけるようなコミュニティに変化していったり…そんなことを考えているよ。これから変わっていくかもしれないけどね。
理乃:すごくいいと思う。私も時間を作ってこれからも参加していきたいと思います!
拓真:ありがとう。お互いに目標に向かって、まずは残りの大学生活を大切に頑張っていきましょう。
大夢:そうだね。韮崎でも新しく何かチャレンジをしていきたいね。
2人とも今日はありがとうございました。
取材を終えて
今回の取材では、1年半の3人の変化や成長を実感することができました。にらヤンの活動は私にとって大きな挑戦でしたが、多くの方の支えがありここまで継続することができました。
私たちはこの活動を以下の3つの目的を持ってスタートしましたが、これらの目的に向かった活動ができていたのではないかと思っています。
- それぞれが学生のうちに経験を積み自身を成長させるため
- 同世代のコミュニティをつくるため
- 山梨と関わりを持ち続けるため
これからもこの3つの想いを大切にしながら、チャレンジを続けていきたいと考えています。私たちのことを、引き続き応援していただけますと幸いです。
私たちはファンの中の上位の人をトップファンと定義し活動しています。これからもにらレバのトップファンとして、にらレバを引き続き応援しています。最後に、『にらヤンステーション!』をご愛読いただき本当にありがとうございました。