韮崎中央商店街にコーヒースタンド『PEI COFFEE』がOPEN!移住者夫妻が感じた、まちの人のあたたかさ

2020年4月12日、韮崎中央商店街に新しくコーヒースタンドがOPENしました。

これまで韮崎の街中には、朝早くからコーヒーを飲んだりモーニングを食べたりできる場所がありませんでしたが、ここ『PEI COFFEE』では朝の8時からドリンクとフードを提供しているので、ゆったりとした朝の時間を過ごすことができます。これはまちの人にとってもうれしいニュースですね。

今回はそんなオープンしたての『PEI COFFEE』のお店にお邪魔して、韮崎に移住してきたばかりのオーナーご夫妻にお話を伺いました。「“人の良さ”で韮崎を選んだというところも大きかった」と語るご夫妻が、移住してお店をオープンさせるまでのエピソードをお届けいたします。

気軽に立ち寄れるコーヒースタンドが商店街にOPEN!

『PEI COFFEE』ができたのは、韮崎中央商店街の真ん中あたり。今年の2月にオープンしたゲストハウスchAhoの2軒左隣、駅から徒歩2分というアクセスの良い場所に、ふらっと気軽に立ち寄れるコーヒースタンドができました。

店内はシンプルかつモダンな内装で都会的な面も持ちつつ、ローカルにも馴染むような自然な空間。

内装を手掛けたのは、アメリカヤやゲストハウスchAhoなど、韮崎中央商店街の空き物件のリノベーションを数多く手掛けるIROHA CRAFTさんです。

元々は1階でお花の教室が、2階では喫茶店が営まれていたというこのビルは、長年シャッターが閉まったままになっていましたが、今回再び人々の集う空間として生まれ変わりました

こだわりの深煎りコーヒーと豊富なメニュー

深煎りの豆を使った『TODAY'S COFFEE』は、苦すぎず飲みやすい絶妙な味わい

豆は東京の浅煎りメインのコーヒーショップ『MURRMA COFFEE STOP』さんから、あえて深煎りの豆を仕入れているそうです。近年若者の間では浅煎りコーヒーが流行っていますが、「ローカルで幅広い年齢層に求められるのはやはり深煎りなのではないか」と地域の需要を考え、バランスの良いこだわりの味を追求したとのこと。

エスプレッソマシンが導入されていて、カフェラテ、カプチーノ、カフェモカなどの幅広いメニューを楽しむことができるほか、ハーブティーやレモネードなどもあるので、コーヒーが苦手な人も利用しやすいお店です。

手づくりのケーキやクッキーをコーヒーのお供に添えるのもよし、しっかりとお腹を満たしたいときには食事のメニューもおすすめです。丸形でかわいい食パンやフワフワのワッフルも全て手づくりなので、軽食にもあたたかみが感じられるのがうれしいです。

テイクアウトにも対応!

現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外食自粛が求められていますが、『PEI COFFEE』ではうれしいことにテイクアウトにも対応しています。お店でゆっくりと過ごすのも良いですが、テイクアウトして近所の公園でピクニックするのもおすすめ。今の時期はテイクアウトして、ぜひお家で味わってみてください。

オーナーは東京から移住してきた谷口夫妻

『PEI COFFEE』オーナーの谷口夫婦は、昨年の12月に韮崎に移住してきたばかり。
慎平さんと久美子さんのお二人は、東京・南青山の老舗ジャズクラブ『ブルーノート東京』でホールスタッフとしてコーヒー担当を経験したことがあり、慎平さんはそこでラテアートにハマったことをきっかけに、コーヒーの世界にのめり込んでいったそうです。

慎平さんは兵庫県、久美子さんは千葉県の出身で、どちらも自然が豊かな場所で育ったため、いつかは田舎暮らしがしたいと考えていました。慎平さんのお兄さんが明野で野菜づくりをしていたこと、久美子さんのお母さんが塩山の出身だったこともあり、ぼんやりと山梨を視野に入れながら、居住地を探し始めました。

6月頃からは慎平さんのお兄さんが明野で育てる農薬を使っていない野菜も販売予定

人が繋いでくれた縁。スムーズな移住と物件の決定

はじめは北杜で物件を探し始めましたが、ちょうど良い居抜き物件がなかなか見つかりませんでした。そんなとき、有楽町交通会館にある『ふるさと回帰支援センター』の方から「韮崎もいいところですよ」と勧められたそうです。

そのときはまだ『韮崎』という地名すら知りませんでしたが、気になって9月に3日間ほどお試し住宅に滞在してみたんです。そしたら、このまちの暮らしやすさと窓から見える富士山のきれいさに感動してしまって。「ここに住もう」と心に決め、ニコリの移住相談員や地域の方のサポートを受けながら、3か月後の12月末には韮崎に移住してきました。

今の店舗物件に出会ったのは、12月21日にゲストハウスchAhoのオープン記念イベントとして開催された『空き店舗妄想ツアー』(IROHA CRAFT×NPO法人bond place開催)。そこでは中に入ることができませんでしたが、後日地域の人の厚意で大家さんを紹介してもらい、内見をさせてもらえたそうです。

広さもちょうどよくて、駅からも近くて、大家さんもいい人で。「ここにしよう!」とすぐに決定しました。最初は数ヶ月かけて不動産屋を当たりながら物件を探していく予定でしたが、地域の人がめんどうを見てくれたおかげで、すんなり今の物件に決めることが出来ました。

「“人の良さ”で韮崎を選んだというところも大きかった」

熱心な移住相談員の方が地域の人を紹介してくれて、どんどんネットワークが広がっていきました。そのおかげで移住も物件探しもとてもスムーズで。

物件を決めてからも地域の人が「ランチの需要はあるからやった方がいい」とアドバイスをくれたり、朝の営業について一緒になって考えてくれたり、試作品を食べてもらったり。

みなさんがオープン前から気にかけてめんどうを見てくれて、本当に助かったんです。

韮崎に決めた一番の理由は「人の良さ」だったように感じます。

お二人は「まちの人が本当に優しくて...」と語りますが、おそらくお二人の人柄がまちの人を惹きつけ、ぜひ韮崎にきて欲しいと思わせたのだと思います。これから『PEI COFFEE』はまちの人の日常に溶け込み、更にこの地域に無くてはならないお店になっていくことでしょう。

これから始まる未来への期待。

このご時世の中お店をオープンさせることを最初はためらったものの、こんな時期だからこそ「ゆっくりお試しでスタートを切ってみよう」と考え、4月のOPENに踏み切ったお二人。

来るお客さんみんなが「こんな状況で大丈夫?」と心配して声をかけてくれるので、その優しさが励みになっているそうです。

最後にお二人に、今後どのようなお店にしていきたいか、未来への期待を語っていただきました。

幅広い年代にご利用いただける、気軽に集えるまちのコーヒースタンドにしていきたいですね。移住者として、韮崎に住んでみて感じたことなどをまちの人や移住を考えている人に共有できる場にもしていきたいです。まだ商店街にも空き店舗があるから、それが埋まっていったら更にたのしくなりますよね。これからここで過ごす日々がたのしみです。

PEI COFFEE

  • 所在地   :韮崎市中央町10-24
  • お問い合わせ: peicoffee2020@gmail.com
  • 営業時間  :8:00〜17:00
  • 定休日   :木曜(不定休あり)
  • 備考    :フード・ドリンク共にテイクアウト可能(一部のデザートを除く)、予約不可