山梨県韮崎市にオフィスを構える『やまなみテクノロジーズ株式会社』は、Web制作やシステム開発などを行う山梨県のIT化をサポートしている企業です。LP制作やサーバーのインフラの改善、データ分析など、事業を展開するうえで欠かせない業務を幅広く行っています。
そんな企業の代表を務めるのは、大阪府出身の小畑宏介さん。東京都渋谷区にあるIT企業で経験を積んだのち、2021年に韮崎市に移り住んだ移住者です。
今回はそんな小畑さんに韮崎市に移住したきっかけや、韮崎市で会社を設立した経緯や熱い想いを伺いました。
韮崎に移住したきっかけは“利便性”と“安心感”
――東京から韮崎市に移住したきっかけはなんですか?
大学のときに47都道府県を巡る日本一周旅行をしていたんです。その時に、それぞれの地域の魅力に触れたこともあり、ずっと地方への興味がありました。いつか地方で働きたいという思いがどこかにあったんですよね。そんなタイミングでコロナウイルスが流行り、世の中がリモートワークをしやすい環境になりました。「これだったら地方で働きやすい」と思い、本格的に移住を検討し韮崎に移住しました。
――なぜ移住先を韮崎市にしたのでしょうか?
東京に日帰りで行ける場所がいいという考えがあったので、埼玉県や神奈川県、千葉県、山梨県あたりに絞って検討しました。自然を感じられる場所で考えていた時に、日本一周旅行中に出会った友人が住む「韮崎市」がいいかもと。移住先を韮崎に決め、2020年から1年ほど東京と韮崎の2拠点生活を送っていました。
――東京の企業から地方の韮崎に来るときの不安はありましたか?
そうですね…そこまで不安はなかったですね。車の免許も持っていますし、運転も慣れていたので。あとは何度も山梨には来たことがあったし知り合いも多くいたので、安心でした。
強いて言うなら、やっぱり仕事をどう取っていくか?ちゃんと売上げを乗せられるのか?といった不安はあったかもしれません。
――実際に韮崎で生活する中で、驚いたことやギャップを感じたことはありましたか?
ある程度想定していたんですけど、人と人が初めて会うきっかけが少ないですね。例えば東京だったら“あそこに行けば新しく知り合える”みたいな場所があるのですが、やはり地方にはそういったところが少ない気がします。自ら新しい出会いを求めて行動する必要性を感じますね。
あとは、予測しきれていなかったという方が正しいんですけど、家の後ろにある田んぼのカエルの鳴き声が結構します(笑)。
「ちょうどいい」が韮崎の魅力
――韮崎の魅力って何だと思いますか?
韮崎は観光のイメージはないかもしれませんが、住むには「ちょうどいい」と思います。あとはJR韮崎駅には特急列車が停まるので、東京と行き来しやすく、仕事面でも便利ですね。生活する分にはまったく苦労しないので、おすすめです。
――小畑さんの「韮崎おすすめスポット」はありますか?
『FLOWER SHOP CLAIR(フラワーショップクレール)』さんですね。お花屋さんなのですが、ゆっくりと好きな花を選ぶことができるお店です。プレゼントはもちろん、日常の中になじむ素敵なお花もたくさん置いています。家にお花を飾ると、四季を感じられて心が豊かになるので大事にしています。
――韮崎に来てから約4年が経ちますね!山梨での休日はどういった過ごし方をされていますか?
今は「ヴァンフォーレ甲府」のホーム戦の観戦によく行っています。
山梨に来て新しく始めた趣味のひとつなんです。年々応援したい気持ちが高まり、今ではヴァンフォーレ甲府のスポンサー企業にもなりました。
希望と課題解決の掛け合わせ。地方で会社を設立した想い
――韮崎市で会社を設立したとのことですが、元々起業しようと思っていたのですか?
IT企業で働いていながら、個人でも仕事を請け負っていたので「いつか独立したいな」という思いはありました。
あとは、さっきもお話しましたが地方に興味があり「地方創生」も頭にあって。IT関連は、東京にいても地方の仕事はできますが、地方に元気な事業があることが一番の地方創生なんじゃないかって思ったんです。地方の事業が元気であればその地域にお金が集まって、雇用が生まれて、税収も増える。そして行政の施策も良くなっていく……と。そう思って、どこかの企業に就職するのではなく、自分で事業を起こすことにしました。
――HPに掲げている「ITの力で地方を元気にしたい。」という想いについて教えてください。
たとえ地方でも、元気な会社・話題性のある事業があったら注目してもらえますよね。地方の事業者を成長させることができれば、その分だけ地方も元気になると思って。ITの力で地方創生ができるかなという想いを込めています。
あとは、人口減少によってインフラが壊滅してしまうというのが統計学的に出ています。救急車を運転する人がいなくなるとか、水道管とか電気の工事をする人がいなくなるとか。そういったところで何かITの力を使えれば、本当に必要なところに人を配置できるので課題の解決にもつながると思うんです。そういう点にも貢献できたらと思っています。
価値提供とチャレンジ。会社を共に盛り上げてくれる仲間を募る
――現在『やまなみテクノロジーズ』では、仲間を募集しているとのお話を聞きました。採用についてお聞きしたいです。
はい。現在「デザイナー」と「開発者」を共に募集しています。特に急募しているのがデザインの方ですね。
――どんな方を求めていますか?
デザインや開発能力はもちろんですが、この企業規模なので、それ以外の業務も一緒にやってくれる方だと嬉しいですね。
あとはやっぱり「山梨のために何かしていきたい」「もっと地方を盛り上げたい」っていう思いに共感できる人は大歓迎です。変化の激しいITの世界を楽しめる人もいいかもしれませんね。例えばAIをどんどん使ってみたりとか、勉強会を開いたりとか。そういった姿勢の方が向いていると思います。
――働く上で小畑さんが大切にしていることはなんでしょうか?
価値提供とチャレンジですね。
僕は、新卒のときから一貫して「自分の給料以上の価値を提供すべき」という考えで仕事をしています。満足のいく結果にするためには、その意識が不可欠ですね。
あとは、成功した数より失敗した数の方が大事だと思っています。成功したのって結局自分ができる範囲のことしかやってないんですよ。失敗っていうのは自分がチャレンジした証拠。だからきちんと準備はしますが、確実な成功よりも、ちょっとだけ背伸びしたチャレンジをするようにしていますね。
ITサポートだけでなく、事業展開で地域を盛り上げたい
――今後『やまなみテクノロジーズ』として、韮崎でやっていきたいことはありますか?
そうですね。引き続きIT系のサポートを強化していきたいです。
地域には魅力ある企業がたくさんありますが、ホームページがないところや、あっても古かったりスマホ用になっていなかったりと見づらいことも多いです。ホームページは会社の印象も左右する大切な部分ですから、引き続き更新やデバイスへの対応などの支援をしていきたいです。
あとオンラインショップ支援もやりたいですね!今もいくつか担当させてもらってはいますが、自社での商品開発も進めています。
他にもビールを作ってふるさと納税の返礼品で出せないか市役所と話していたり、自動車の清掃用具の開発を考えていたりなど……。ITに囚われずいろいろと進めているので、やってみたいことをじっくりと形にしていきたいと思います。
「身に付けたスキルを地方で活かしていきたい」と熱い思いを語ってくれた小畑さん。事業の繁栄や利便性の向上はもちろんのこと、人手不足のような地方特有の課題の解決にもつながるとお話してくださいました。
小畑さんの幅広い興味関心は、これからも地域を盛り上げてくれるでしょう。IT以外の事業にも注力しているとのことで、ますます目が離せません。
『やまなみテクノロジーズ』基本情報
- 住所:〒407-0014 山梨県韮崎市富士見1-6-18白倉ビルB
- 電話番号:080-4483-3815
- ホームページ:https://yamanamitech.com/